医者から乳がんと宣告を受けて、
まずしなくてはならなかったことは、
家族や仕事関係者、ごく親しい友人への報告でした。
黙ってられるものなら、黙っていたいですが、
周囲の協力なくして治療に専念することは不可能でした。
周囲への報告には、とても神経を使いました。
がんという病が、死を連想させるからです。
私は医者から病状の説明を受け、
それなりに勉強も始めていたので、
直面する現実に対応していこうと決めていました。
しかし、がんという報告は、周囲の人を動揺させます。
「死んじゃうの?」
「髪の毛抜けるの?」
「おっぱいなくなるの?」
また、
「誰々さんは、髪の毛抜けてたけど、
しばらく経ったら生えてきてたら大丈夫だよ。」などなど。
心配してくれることに感謝しつつも、
かけられる言葉は、どれも的外れで、
報告の度、早期乳がんついての誤解を話すことに
心底疲れてしまいました。
がん患者と周囲の人との関わり方は、
実にデリケートで難しいものだと思います。
患者自身は、初めて直面する出来事について対応していくため、
ふさぎ込んでいる暇などないくらい、忙しいです。
乳がんについての勉強、休職の準備、精密検査、
セカンドオピニオンなど、
考えなければならないことが沢山あります。
無用な心配は、がん患者、周囲の方、両者に負担を与えます。
乳がん患者の体験談の本
乳がんを理解するのに参考になります。
乳がんと診断されたらすぐに読みたい本 [ 豊増さくらと乳がん患者会bambi組 ] 感想(11件) |
早期乳癌患者のご家族、ご友人への5つのお願い
- 乳癌と告白されても重く受け止めないでください。
- 死を連想しないで下さい。
- いいサプリメントなど根拠ない情報を与えないでください。
- 普段どうりに接してください。
- 癌検診に行ってください。
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乳癌と告白されても重く受け止めないで。
乳房がなくなっても死ぬことはありません。
大切な方から乳がんの告白をされたら、
癌=死を思い浮かべる方多いのではないでしょうか?
有名人の中には、がんで亡くなられた方も多くいらっしゃいます。
その多くの方は、生命を維持するための臓器に転移し、
大きなダメージを受けたから。
心臓がなければ、死んでしまいますが、
乳房がなくなっても死ぬことはありません。
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早期の乳がん=余命何年?ではないんです。
早期乳がんのステージ1の10年生存率は、93.5%
10年後100%生きてることを確信できる人なんていますか?
手術をするまでに、事故にあうかもしれません。
10年後は誰にもわかりません。
テレビでクローズアップされるのは、ショッキングなニュースばかり。注目されたいから?
ドラマや映画のシーンで描かれる乳がん患者は、
抗がん剤で髪が抜けるシーンや、
死の宣告を受け止めきれないシーンなど
ドラマティックな場面がクローズアップされます。
それは、演出であってステージ1の乳がん患者には、
当てはまりません。
誤解しないでください。
にわか知識を乳がん患者に与えないで。
「水素水が癌にいいらしい。」
「乳製品は、乳がんになる。」
「もっと運動したほうがいい。」など
心配して教えてくれようとしているのは、わかります。
しかし、科学的根拠のない情報は、
乳癌患者の不安をあおる情報でしかありません。
初めての経験に直面している、
乳がん患者は、治療の選択などで混乱しています。
正しい情報を選ばないと、助かる命も無駄にする可能性があります。
お気遣いは、嬉しいですが、ご察しください。
乳がんの治療は、3本立てが基本
- 手術
- 薬物療法
- 放射線治療
この三本立ての治療を基盤にすれば、
がんという病を遠ざけることができます。
ですが、乳がん患者は頭でわかっていても、
全摘や薬物療法をなんとか回避できないか迷います。
不安定な状況で、不安定な人に寄り添われては、
不安定な治療しか選択できません。
ご家族は、根底を理解し正しい方向へ寄り添ってください。
治療にあたり医師に勧められた本を紹介いたします。
この本に書かれている内容が、乳がんの治療の基本です。
世界で科学的に成果があると認められているもの、
そうでないものについても書かれています。
初めて、乳がん治療の教科書のような本です。
乳がんだからと言って一緒に落ちこまず、普段どうりで大丈夫!
癌の治療は、3つの行程で行われます。
- 手術で悪いところを取る。
- 放射線で乳房にある隠れているがん細胞を殺す。
- 薬で再発を起こさないようにする。
手術が終わってからも数年間、
癌の再発を気にして過ごさなければなりません。
数年間ずっと落ち込み続けられますか?
関係がギクシャクしたり、心が疲れてしまっては本末転倒です。
治療は、医者と本人にまかせて、癌以外のサポートをお願いします。
楽しい会話や出来事が何よりの薬です。
乳がん患者は、一緒に落ち込んでくれるのをのぞんでいません。
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早期発見がカギ。検診に行ってください。
早期に発見された乳がん患者は、不幸中の幸いです。
乳房を温存できるかもしれないし、
他臓器への転移もなく体の負担も少ないです。
がん細胞は、40歳すぎると、
すべての人に存在するといわれています。
加齢とともに免疫力が落ち、いままで自力で殺してきた、
がん細胞が生き残っていくともいわれています。
乳がんをきっかけとして、毎年の検診は必ずしてください。
誰にでも、まさかは起こります。
年一回の検査が早期発見につながる。
今回、乳がんが発見されたのは、たまたま行った検査です。
乳がんは、しこりになる自覚症状が出てからだと、
リンパまで転移している可能性もあります。
自覚症状がないうちに、発見できれば早期発見になると実感しました。
人間ドックをネットで予約でき、
住んでる地域や受けたい検査で検索できる
人間ドック予約サイトは便利だなと感じました。
どんな検査で癌を発見できるの?
乳がんになって初めて、PET/CT検査をしました。
乳房以外の全身に癌の転移がないか調べる検査だそうです。
検査結果は、他臓器の転移はありませんでした。
胃カメラや部分的な内視鏡検査と違って、
全身をスクリーニングするのに使用されます。
検査料金が高額なのと、被爆がデメリットです。
私の場合、保険適用だったので、
乳房MRI検査と合わせて3万円程でした。
乳癌患者の不安は、手術が終われば消えてゆく。
周りに乳癌経験者がいない癌患者の方は、
悩みを誰にも相談できずにいます。
家族でさえも、心配かけるからといって本音を話せません。
心配されている家族の方も同様、乳がん患者にどう接すれば
いいのか戸惑ったり、心労が増えたりすることも
あると思います。
でも、乳がん患者の不安のピークは、手術前までです。
統計でも、告知から2週間が一番同様する時期だそうです。
手術が終わり、治療がひと段落つけば元の生活に戻れます。