乳がんと告知されて、手術に至るまで、
おおよそ2、3ヶ月はかかります。
私の場合、手術まで約1ヶ月半ありました。
その間、抗がん剤やホルモン薬を飲むわけではなく、
無治療です。
私の主治医も
「手術までそんなに開かないから、何もしなくて大丈夫。」
と言っていました。
その時思ったのは、
「じゃあ。手術までに間が空いたら、薬飲むの?」
疑問:告知から手術までどれぐらいの期間が空いたら、術前薬物療法をやるの?
思い出したのは、
友人が7年前に乳がん全摘する際、
手術まで間が空くからといって
術前にホルモン療法をしていました。
当時、友人は35歳でした。
今の私とは、年齢も違うので比較しようがないんですが、
何もしないもの不安です。
このままで、いいのか納得するため、
術前ホルモン療法について調べてみました。
私の乳がんの教科書、患者さんのためのガイドラインを
読んでみますと。
閉経前乳がんは、術前ホルモン療法の対象でない
手術可能なホルモン受容体陽性乳がんに対して,しこりを小さくするために術前にホルモン療法が行われることがあります。閉経後乳がんに対する術前ホルモン療法の臨床研究の結果はいくつかありますが,閉経前乳がんでの研究結果はまだ少ないので,臨床研究以外では閉経前乳がんは術前ホルモン療法の対象とはなりません。また,ホルモン受容体陽性細胞の割合が少ない乳がんやHER2陽性の乳がん(→Q38参照)は,ホルモン療法の効果が低いことが懸念されるため良い対象となりません。
術前ホルモン療法のメリットは,しこりが縮小した場合に,乳房温存手術が困難な乳がんを温存できるようにする可能性があることです。がんがかなり広範に広がっていて,しこりが小さくなっても乳房温存手術が行えないような人や,しこりが小さい乳がんに対する術前ホルモン療法のメリットは明らかではありません。
乳がんガイドライン参照
メリット
しこりが縮小した場合に温存手術が行える程度
デメリット
非浸潤がんなど広範囲に広がってる場合には、
結局全摘になるので、メリットが明らかでない。
化学療法は、術前でも術後でも再発率、生存率は変わらない。
化学療法は術前に行っても術後に行っても,乳がんの再発率や生存率は同じです。術前化学療法のメリットは,しこりが大きいために乳房温存療法が行えないような人が術前化学療法を行うことで,しこりが小さくなった場合に,乳房温存手術ができる可能性が出てくることや,手術での切除範囲が少なくて済むことでより美容性の高い手術ができる可能性があることです。
乳がんガイドラインより
抗がん剤治療は、術前、術後
どちらにやっても効果は、同じ。
術前にやることで、しこりを縮小させ、
乳房を温存できるというメリットのためにやるようです。
手術のまでの期間が3ヶ月以上空いたからといって、
閉経前の人が、
術前にホルモン療法をやるのは適応外なことがわかりました。
病気だからといって薬を飲んでも、即効性があるようなものでもない?
「この乳房痛は、
がんがいきおいよく増殖してるんじゃないの?」
「脇の下が痛いんだけど、
リンパ節まで転移してるんじゃないの?」
手術までは不安で、そんな風にいつも考えていました。
かぜや腹痛と同じように
「薬で改善するんじゃない?」
なんていう頭があるからかもしれません。
がんは、薬を飲んだからって、
すぐに効果が現れるものではないんですね。
自分で手術できないのだから、やりたいことをやっておく
がんといわれて意識しだしたから、
からだの不安について考えるのであって、
知らなかったらそのまま放置だったはず。
どんなに考えても、手術するしか解決しないことが
わかりました。
手術を終えてみて振り返ると、手術前が一番不安だった。
手術を終えた今、不安はありません。
今思えば、手術前が一番不安でした。
体には、癌があるのに、毎日診察があるわけでもない。
「このまま、ステージが進行していまうんじゃないか!」
なんて思う日もありました。
今思えば、無意味な時間、無駄な心配だったと思います。
術後しばらくは、
腕が上がらなかったりできないこともあるので、
手術前に、温泉やプール
に行くなど、 もっと好きなことをしとけば良かったと
思っています。(笑)
しこりが大きくなるのは、6ヶ月くらいかららしい。
某病院のホームページのQ&Aコーナーに、
「手術までの期間があくので不安です。」
みたいな質問がありました。
先生曰く、
半年位経つと、しこりが大きくなっていくイメージが
ありますと書いてありました。
2、3ヶ月無治療は不安ですが、手術が決まっているのなら、
不安をいだいて過ごすより。
空いた期間を充実させる方が、
メリットは大きいと感じています。