乳房全摘手術は、いくつかの方法があると知った。
乳房両胸全摘手術から9ヶ月が経ちました。
私の乳房全摘手術は、左と右で手術の方法が違います。
乳房の全摘手術を受ける際の主治医の説明で、
同じ全摘でも、
乳頭乳輪を温存する方法と
乳輪乳頭を切除した胸の感想
右胸は、ステージ0の非浸潤がん
術前のMRI検査により、乳頭まで乳房内進展があったため、
温存できませんでした。
傷は痛々しい
手術の傷は、中心部に横位直線の傷があります。
一目瞭然で手術したとわかる傷で、痛々しいです。
温存した皮膚は、薄い
温存した皮膚も薄く、下の組織に張り付いています。
なので、皮膚を動かそうとしても動きません。
触ると、板のようです。
乳輪乳頭を温存した胸の感想
左胸は、ステージ1の浸潤がん
手術前のMRI検査により、
乳房内進展が乳頭に及んでいなかったので、乳頭を温存する手術を
選択しました。
乳頭乳輪を温存にもデメリットがある
主治医:
「乳頭乳輪を温存しても、壊死する可能性もあるし、
再建の際、乳頭の位置が上の方に行くかもしれない。
そういったデメリットもありますが、どうしますか?」
と釘を刺されました。
「残せるんだったら残したい。」
それが私の思いでした。
傷による精神的なダメージは少ない
左胸の術後の傷口は、乳輪に沿っているので全くわかりません。
見た目は、こどもの胸と同じ。
痛々しさもありません。
それは、精神的なダメージを和らげてくれます。
皮膚は、よく動く
温存した皮膚は、乳輪乳頭がある分、厚みがあります。
触ると皮膚も動き、張り付いている感じはありません。
乳輪乳頭があるだけで、平でも胸と言える。
残せてよかったと思いました。
「再建すれば乳頭乳輪も作れるんだから
なくてもいいんじゃない?」っていう判断もできます。
しかし、乳輪乳頭のない右側の胸と乳輪乳頭のある左側の胸を
毎日比較できる状況だと、たとえ数ヶ月であっても
乳輪乳頭があったほうが、気持ち的にダメージが少ないです。
乳房切除術において乳房皮膚や乳頭・乳輪の温存は勧められるか。
推奨度:皮膚の温存 B
乳頭乳輪の温存:C1
B 乳房皮膚の温存:Skin—sparing mastectomyは根治性と整容性を両立できる有用な術式であり勧められる。 C1 乳頭乳輪の温存:Nipple—sparing mastectomyは早期乳癌で一定の条件を満たす症例を選択したうえで行われることが望ましい。 適応としては腫瘍乳頭間距離が遠い,腫瘍径が小さい,悪性度が低い症例が推奨されるが,患者には乳頭壊死や局所再発に関する説明を十分に行うべきであると結論付けている。
患者さんのための乳癌診療ガイドラインより引用
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ガイドラインでは、乳頭乳輪の温存手術は、臨床試験がないので
C1になっています。
患者の心理としては、ガイドラインの推奨度が低くても、
残せるものなら残したいと、強く思いました。