乳癌全摘手術から9ヶ月経ちました。
ホルモン療法も半年以上が経ち、治療することに慣れてきました。
乳がん告知から考えれば、このような平穏な日々が、
術後半年でやってくるなんて、思いもしませんでした。
乳癌治療はひと段落したけど、まだ不安はある。
術後の疼痛などもなく、体力も回復しています。
体は、健康だった時と同じフィールドに立っています。
しかし、癌になったことは、まだ忘れられません。
健康に気を使うようになった。
以前の自分とは、比較すると、
毎日運動をするようになった。
お酒を控えるようになった。
ことが挙げられます。
この二つは、無理なく行え、ストレスもありません。
再発予防に気を使うあまり、人生を楽しめなくなっては本末転倒。
乳癌の治療が落ち着いてくると、心に少し余裕が生まれました。
「食事に気を使ってみよう。」
「ダイエットしなくちゃ。」
「運動も始めないと。」
などと考えるようになりました。
食事に関しては、いろんな情報がネットであふれています。
「乳製品がいい。いや乳製品は悪い。」
「大豆がいい。いや大豆は良くない。」
どれが本当で、何がいいのかわかりません。
次第に、疲れてしまいました。
倦怠感を感じ思うように動けない日は、
「自分は怠け者なのか?」と嫌になることもありました。
良かれと思ってやったことが、生活を乱していた。
乳癌になる前の自分を取り戻そうと、
ペースを上げてみましたが、疲れてしましました。
以前の生活に、運動する時間、食事に手間をかける時間
が追加されたら、乳癌になる前の生活より、
やることも増え考えることも増えていました。
「そりゃ、疲れるでしょ?」
もう一度ペースを落としてみることにしました。
今日1日が幸せであれば、それでいい。
運動は、自然に囲まれた道を歩くのが気持ちいい。
食事は、新しいレシピに挑戦するのがたのしい。
ダイエットは、パンツが少し緩くなったのがうれしい。
それくらいのゆるい気持ちになったら、
全てにポジティブになれました。
昨日と大して変わらない1日を繰り返していますが、
癌になる前には決して感じられなかった心境です。
乳癌治療は、自分が思っていた以上に、
こころや体に負担をかけていたんだと思います。