1年前、マンモグラフィー検査で、乳癌かもしれないと言われた時、真っ先に思ったことは、
「仕事どうしよう?続けられるの?」
ということでした。
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乳癌になったら仕事続けられないの?
続けられるかどうかは、職種や体調によってさまざま。でも、すぐさまやめる必要はない。
乳癌の治療は、ステージやがんのタイプによって違います。
術前に薬物療法する場合もあれば、手術から治療が始まることもあります。
私の場合は、ルミナルタイプでステージ1だったので、手術から治療が始まりました。
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乳癌の治療が始まると、休みを取らなくてはならない。
マンモグラフィーの検査結果で、乳癌が確定すると、いよいよ検査や治療が始まります。
検査は、半日で終わりますが、手術のための診察もあり、1ヶ月の間に何度か診察に通いました。
手術前の診察や手術日は、主治医のスケジュールの空き日で調整するので、
忙しい時期だと調整が難しい面も出てくるかもしれません。
私の場合、自分でスケジュールを調整できる立場だったので、主治医の予定に合わせ、できるだけ早めに手術日を決めました。
乳癌の手術は、3ヶ月くらい先でも、がんは進行しないと言われています。
混んでいる病院では手術が3ヶ月待ちになることもあるそうです。
治療が停滞している間は不安ですが、職場への報告と休業期間の申し送りなんかは、ゆっくりできます。
早い人は、術後1週間くらいで仕事復帰できる。
温存、全摘、同時再建など、手術方法で入院期間は違う。
自覚症状がない場合、手術前はギリギリまで仕事できます。
これは、多くの人に共通してますが、手術後は手術の仕方によって復帰時期も違ってきます。
私は、両側乳房の全摘手術で約1週間入院しました。
術後3週間で、仕事復帰できました。
友人は、自家組織による同時再建で3週間入院してました。
退院後もしばらくリバビリし、その後仕事に復帰しています。
仕事に復帰しても、治療で病院に通うので仕事との調整が必要。
術後、放射線治療、抗がん剤治療が始まれば、半日休んで出勤または、仕事を休むというスケジュールになるかもしれません。
私の場合、術後の治療は、タモキシフェンによる薬物療法になりました。
通常は、3ヶ月に1回の診察予定ですが、薬の副作用により、血液検査が加わり毎月通院している時期もありました。
それに加え、乳房再建手術と診察もあります。
1年間のうち、全く通院しない月の方が少ないです。
これ会社員の人だったら、ものすごく休みずらいんじゃないの?
なんて思います。
外来での診察は、時間給をとれば乗り越えられそうです。
ある程度理解があり、融通のきく会社にお勤めの方であれば、がんの治療と両立も可能です。
今の職場で働けなくなったら、キャリアチェンジという選択も考えてみる。
私の周りにいる乳がん経験者のひとりは、抗がん剤治療中に海外出張して、
入国審査で頭に巻いたターバンを取るよう言われたそうです。
ターバンをとった瞬間、キャンサーであることを理解してくれたそうです。
癌になったら働けないのかと思っていましたが、治療中に海外出張に行く人もいるくらいなので、
絶対働けないわけではないのだなと心強くなりました。
しかし、なんとなく以前と違うような部分も出てきます。
物忘れが多かったり、集中力が低下したり、やたら体がだるかったり。
心ややる気が思うようについていかなかったり。
がんの告知は、結構ヘビーです。
死の背中を見せられたことで、人生の意味を考え、今の仕事でいいのか悩むこともあります。
果たしてこれは、人の役に立つものなのか?
こんなものなくたって生きていけるのではないか?などなど。
治療や体調の都合で今の仕事を続けられず、キャリアチェンジで起業する方もいます。
私も乳癌になってから副業を始めました。
副業は、空いた時間に在宅でできる仕事です。
社会にネットが普及したおかげで、家にいながら仕事できるようになりました。
クラウドソーシングも社会的に注目を集め、なかでもランサーズは有名です。
私の場合、乳癌全摘手術、エキスパンダー挿入手術、インプラント入れ替え手術で最低でも3回手術があります。
入院するたび休業を余儀なくされるので、その間も収入が途切れないよう、休業中もできる副業をしています。
生活費には足りないですが、収入が途切れない安心感は精神的余裕をもたらしてくれます。
社会と関わることで、心身ともに満たされることもある。
体がだるいこともありますが、仕事が始まるとそんなことも言ってられません。
目の前にある課題をどんどん消化しなければなりません。
そんな時は、自分が乳癌になって胸を無くしたことは忘れています。
社会のペースに合わせることが、いいリハビリになることもあります。
何より体が大事。頼れる人がいれば頼ってみる。
癌になったことがない人には、癌患者が仕事と治療の両立に悩んでいることを知りません。
治療がひと段落して、社会に戻れば、いい意味でも悪い意味でも、健康な人が中心の社会です。
癌患者は、仕事はやめられても、治療はやめられません。
そこは開き直って、できないんだからしょうがない。できることやるので、あとはお願いします。
手を貸してもらえませんか?と言ってみるのもありかと思います。