2016年1月、癌家系でもないのに乳がんになりました。
いきなり、乳がんと医師に告げられ、
これから先どうすればいいのか
右も左もわかりませんでした。
全く未知の領域でも、乳がんを取り切る為、
先に進まなくてはなりませんでした。
どこの病院で手術すればいいの?
それが、最初の壁でした。
乳がんを宣告された多くの方が、
この壁にぶち当たるのではないでしょうか?
- 検査した大学病院で、このまま手術していいの?
- 癌センターに行った方がいいんじゃないか?
- いい病院は混んでいて、診察が受けられないんじゃない?
などの迷いや不安にぶち当たることと思います。
私が、病院選びをする上で、わかったこと感じたことを
書いてみたいと思います。
告知されたら、手術する病院を決める。
病院選びのポイント
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全摘か温存どちらが希望なのか考える。
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再建は必要か?また、同時に再建したいか?決める。
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内視鏡手術、切除術どちらがいいか決める。
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医師が患者の気持ちをわかってくれる。
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同じ医師に診てもらえる。
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治療時間に無駄がない。
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乳がん治療の実績がある。
ステージ1の乳がんは、治療の選択肢が多いです。
全摘、温存、最先端手術どれも選ぶことができます。
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感想(1件) |
ステージ1でも全摘になる可能性もある
同時再建したいかどうかで、手術する病院を決める。
腫瘍が1CMほどでも、癌の広がりが多ければ
全摘になる可能性があります。
私の場合、腫瘍は1CMでしたが、
乳房内に非浸潤がんが広がっていたので、
温存か全摘か微妙なラインでした。
万が一、全摘なら、再建のことも考えなければなりません。
手術と同時に再建するのか、
術後しばらくしてから再建するのか。
最近は、形成外科と乳腺外科が連携して、乳癌手術と同時に乳房再建を行える病院も増えています。
しかし、乳房再建にも自家組織再建が得意な病院、
人工物による乳房再建が得意な病院と分かれています。
乳癌手術をする病院は、
- 人工物による同時再建が得意な病院
- 自家組織による同時再建が得意な病院
- 乳癌治療を最優先して、落ち着いてから再建をする病院
がある。
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乳癌手術費用いくらかかった?私の場合
私は、乳癌による乳房全摘手術と乳房再建によるエキスパンダー挿入手術で2回入院しました。 3ヶ月後には、乳房再建のため、インプラント入れ替え手術で再入院する予定です。 入院によって一番気になるのは、お金 ...
皮下乳腺全摘手術なら、乳頭乳輪も残せる
乳房の切除術の仕方も、病院によって違うことを知りました。
私が紹介された病院は、
内視鏡による乳房全摘手術をしていました。
10年くらい前、旅行先の温泉で、
胸に斜めの大きな傷が入った女性に出会ったことがあります。
私の乳房全摘の術後のイメージは、その方でした。
しかし、主治医の説明によると、今は乳頭乳輪を残し、
胸に大きな斜めの傷などない全摘手術があることを知りました。
外側の皮膚は残し、あんぱんのあんこのように、
中だけ抜き取るような手術です。
その手術を、私の病院では内視鏡で行っていました。
乳房内視鏡手術のメリットは、傷口が小さいことです。
手術の跡が乳房に傷となって残らないので、
美容的なメリットがあります。
根治だけでなく、見た目もきれいにしたい場合、
それを行える病院を選ぶ必要があります。
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切るだけの医師では、不安は募るばかり。
友人が30代半ばに、乳がんになった時の話です。
国立の大きな病院で手術の診察を受けました。
そこの医師は、「全摘!命が大切なら全摘!」
のひとことだったそうです。
彼女の癌は、非浸潤。
医師がそういうのもわかりますが、今のように再建手術が
一般的ではなかったため、全摘したら一生胸を失うと思ったようです。
友人は、「絶対この人に手術してもらいたくない」
と言っていました。
彼女は、3件ほど病院をめぐり、自家組織による同時再建を
しました。
満足した治療ができ、今も元気に生活しています。
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同じ医師が担当なだけで、安心する。
手術担当の医師とは、手術まで数回しか会いません。
お互いのことなんて何も知りません。
「この先生で大丈夫?」
はじめは、そう思っていました。
しかし、予備検査の日程や検査結果が、
直接担当医師から電話でかかってくると、
忘れられてないんだなと安心できました。
大学病院など教育を目的とした期間だと、
主治医が変わることもあるようです。
最近のニュースでは、ガン研で乳がん患者の取り違えがありました。
患者の取り違え事故の起こるような病院は避けたいです。
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乳がん手術の専門機関なら、検査も治療も無駄なく進む
乳癌の検査の方法や設備も、
病院によって違うことを痛切に感じる事件がありました。
マンモグラフィーでも、超音波検査でも異常が認められなかった
右乳房にも癌があることがわかりました。
偶然発見された癌は、左乳房の精密検査で受けた乳房MRIで
見つかりました。
画像診断の先生や主治医曰く:
「マンモグラフィーや超音波検査でも発見できない乳がんはあります。日本は欧米にくらべて15年乳がん治療が遅れている。
MRIによる生検検査ができれば、
もっと早期のガンを救えるかもしれないのに。」
MRIで見つかった乳がんを確定できる生検装置は、
日本でも数少ないそうです。
私の行った病院にはそれがあり、日にちを開けずに検査できました。
もし、その装置がなければ、
その検査ができる機関に出向かねければなりませんでした。
その分、手術までの期間が空いてしまうことになったと思います。
家から近い病院が、乳がん専門医とは限らない。
家の近所に、乳がん手術をしている大きな総合病院がありました。
乳がんは、外科手術。
外科の先生なら、ガンを切除することは可能です。
その病院は、消化器外科で乳がんの手術を行っていました。
もちろん再建は、できません。
病院を紹介してくれた乳腺外来の医師には、
その病院はお勧めできないと言われました。
乳がん専門医リストは、病院きめる参考になります。
日本乳癌学会 乳腺専門医一覧
私が感じたやってはいけない乳がん手術の病院選び
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家から近い
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説明不足でわからぬまま進む
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担当医が変わる
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診療が事務的
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再建ができない。
人気の病院だからと言って、手術に何ヶ月も待ってられない。
せっかく、早期で癌が見つかったのに、
検査や手術の日にちに時間がかかっては心配です。
私が行った病院は、初診の日に医師が、
「すぐ埋まっちゃうから」
と言って手術日を仮に押さえておいてくれました。
手術は、初診から1ヶ月後です。
手術まで2、3ヶ月待つようなことを別の病院で言われたので、
スピーディーに手術日が決まって安心しました。
主治医や病院の良し悪しは、診察してみないとわからない。
主治医との相性や、病院の合う合わないは、
実際に行ってみないとわかりません。
しかも、第一印象で満足出来る主治医に会えるのも稀です。
自分の乳がんについて、とにかく勉強するのが大事
まずは、自分の乳がんがどういったものなのか
勉強することが大事です。
温存可能か、全摘しかないのか。
どういった場合に温存できるのか?
など、乳がんについて知ることが、
満足いく病院選びにたどり着く
秘訣だと感じました。
調べてもわからにことは、主治医にぶつけてみる。
そこで、納得できなければ、セカンドオピニオンを利用したり
転院を考えればいいと思います。
乳がんを知ることにより、不安も減り、
治療を納得して決断できました。
乳がんの知識をつけるために参考になった本
乳がん治療の教科書です。
主治医より勧められ購入しました。
乳がんについての疑問を解決するのに役立ちました。
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この本は、乳房再建についての本ですが、
全摘するか温存するか迷っていた時に、大変役に立ちました。
温存しても乳房の変形が大きい場合の症例など、
写真で見ることができます。