乳癌手術数でわかるいい病院ランキングというものを目にしました。
関東の1位は、がん研有明で年間の手術数が962、そのうち温存手術が40%。
乳房全摘手術は、580件くらい。
その中で乳房再建した人が358、うち同時再建が313件でした。
ステージによって同時再建できない場合や、再建を望んでいない人がいるとしても、
乳房全摘手術の半数以上の人が同時再建しています。
8位の昭和大学病院に至っては、再建116、同時再建116で、乳房再建の全てが同時再建だったことになります。
北海道1位 札幌乳腺クリニック 再建数97、同時再建97
東北1位 東北公済病院 再建数93、同時再建68
全国的に見ても、手術数上位の病院は、再建数と同時再建数がほぼ同じでした。
地方に行けば行くほど、乳房再建をしている病院の数が少なくなりますが、
乳房再建を行っている病院のほとんどが、再建数と同時再建数が同じ位でした。
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近畿地方のランキングを見て驚いたのが、乳房温存率の高さ。
近畿の1位 大阪ブレストクリニック 手術数384、 温存率66%、再建27、同時再建10
2位 大阪府立成人病センター 手術数370、温存率75%、再建73、同時再建68
3位 加藤乳腺クリニック 手術数338、温存率88%、再建23、同時再建23
全国的に乳房温存率が50%位なのに対し、近畿地方だけ、温存率が70%くらいだったのには、驚きました。
患者さんが乳房温存を望む方が多いのか、病院が温存推進派なのかはわかりませんが、私の病院の方針との違いに改めて
選ぶ病院によって手術方法が変わることを再確認しました。
関東地方で乳房再建に力を入れている病院は多いです。
そのような病院で乳癌手術をすれば、無理に乳房温存するよりは、乳房全摘術を勧められる傾向があるように思います。
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関東以外の地域では、乳房再建できる病院も少なく、できても年間の件数が少ない。
関東地方は、年間100件以上乳房再建する病院が10位以内に6件
近畿地方は、手術数20位以内に年間100件以上乳房再建する病院2件
東海、四国は、手術数10位以内に年間100件以上乳房再建する病院1件
北海道、東北、北陸、九州、沖縄は、年間100件以上乳房再建する病院0件
乳房再建の年間手術数が100件超えるが、地方に行くに従って減ってきます。
関東には、南雲クリニックやブレストサージャリークリニックなど個人の乳房再建クリニックもあります。
地方にそのような乳房再建専門のクリニックがあるかどうかわかりませんが、近畿や東海など大都市では、もうちょっと
乳房再建のスペシャリストがいる病院が増えてほしいと思います。
乳房再建が主流になってきているとはいえ、地方ではまだまだ再建していない人の方が多いの?
東北地方は乳房再建しない人が多いの?それとも関東に来て再建してるの?
東北公済病院は、手術数443、温存率40% 再建93 同時再建68です。
250人くらいの方が乳房全摘手術を行って、93人しか再建してません。
2位の星総合病院は、手術数204、温存率35% 再建14 同時再建14です。
150人くらいの人が全摘して、再建したのは14人です。
乳房再建ができる、できない、する、しないは個人の自由があるとしても、手術件数に比較して再建の件数が少ないのが驚きでした。
もちろん乳癌手術だけ地元の病院でやって、乳房再建は東京の病院でやる方もいらっしゃると思いますが。
乳房再建は、まだまだこれからの分野?
関東に住んでいると、乳房再建できる病院が多いので、乳癌全摘=乳房再建というコースを辿るのが一般的だと思っていました。
しかし、全国的にみると思ったよりも乳房再建の手術数が少なかったので、実は、まだまだ発展途中の分野なのでは?
と思い始めました。
主治医曰く「乳房再建したい病院があったら言ってね。紹介状書くから。ていっても実際には5件くらいしかないけどね。」
と言っていた意味がようやくわかりました。
病院数が多い関東でさえ、乳房再建の信頼をおける病院は5件しかないそうです。
乳房再建は、センスと経験で胸の形が綺麗にいくかどうかが決まるようです。
経験豊富な先生でも、合併症や胸の膨らみ具合、術後のケアには慎重でしたし、入院中、毎日様子を見に来ていました。
手術数が極端に少ない病院に行くのは患者としては不安です。
手術数は病院選びをする上で、参考にする重要な要素になりそうです。