乳癌の告知を受けてから1年半が過ぎ、ただいま両側乳房再建の真っ只中。
治療を一つ一つ終えるごとに見えてきた、両側全摘、両側再建について感じたことをまとめてみたいと思います。
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両側全摘にするか、片方は温存するか悩んだ。
私の乳癌は、左が浸潤がん、右が非浸潤がんでした。
一番初めの選択で悩んだのは、
左は温存できるかもしれない。右は全摘する必要がある。
という診断結果でした。
温存することによって、放射線治療に通うのがネックだった。
「左を温存したら、術後、放射線治療をしなきゃならないよねえ。」
「右は絶対全摘なんだから、温存して放射線治療に毎日通うのも大変だし。」
手術方法の選択を迫られた時、真っ先にうかんだのが放射線治療の事でした。
術後放射線治療に通うことになれば、家から1時間半かけて毎日病院に通わなければなりません。
そうすると、仕事の復帰がおくれるだろうなあ。という不安もありました。
温存したからといって、元の胸がのこるとは限らない。
温存と全摘で悩んだもう一つの理由は、乳房の変形でした。
MRIの画像診断では、乳房内に這うように進展がありました。
主治医曰く
「温存しても綺麗な胸が残るとは約束できない。」
と言われました。
無知な私は、温存イコール元の胸が残ると考えていたので、これはかなりショックでした。
元の胸が残らないのなら、両方全摘も視野に入れたほうがいいかもと気持ちが揺らぎ始めました。
関連記事 手術までに決めなくてはならない。乳房全摘?温存?どっちにする?
温存することで、局所再発が怖かった。
40代で、家族被患歴もないのに両方乳癌になるなんて!
自分は乳癌になりやすい体質なの?と不安になりました。
温存したことで、これから先ずっとこの不安を抱えて生きるのは精神的によくないと思います。
温存と全摘の生存率は同じと説明されましたが、乳腺を残したことで、局所再発したら絶対に後悔するように思えました。
これが、両方全摘を決断した理由です。
両側乳房再建は、バランスがよく胸の形が綺麗
両方の乳房再建は、バランスが取りやすく、綺麗な胸になるよ!
と主治医や看護師の方に言われました。
再建する前は、単なる気休めでしょ?ぐらいにしか感じられず、胸が綺麗になることすら想像できませんでした。
実際に両方の胸にエキスパンダーを胸に入れてみると、
「本当だ!めっちゃ胸の形綺麗じゃん!20代のころの胸に戻った!」
というのが素直な感想です。
もし仮に、片方胸を温存していたら、こんな簡単にバランスの良い胸にはならなかったと思います。
デメリットは、両胸に違和感がある。
エキスパンダーで膨らんだ胸は、硬く張りがあってボールのようです。
インプラントに入れ替えてどうなるかわかりませんが、胸の膨らみはあっても、以前の柔らかい胸とは別物です。
年齢や環境によって選択は違ってくる。
乳がん経験者の友人は、30代半ばで全摘しました。
彼女が告知されてすぐ言った言葉は、
「胸がなくなるなんて絶対嫌!女として見てもらえない!」
彼女は新婚で、子供もいませんでした。
旦那さんに拒絶されるのが一番不安だったようです。
結果、自家組織で同時再建しました。
私も30代で告知されていたら、両胸全摘に抵抗していたかもしれません。
今は、子供がいるので、胸より命優先。
少しでも再発のリスクが減るなら、潔く全摘しよう!と決断できました。
治療の選択は、その人のライフステージによって変わっていくものだと思います。